神戸発 腹ペコ通信

神戸を中心に、血糖値と財布の許す限り食べ散らかした日々。ほぼ日曜の朝発行。

2024年06月

 6/04(火)は妻に誘われて「白鶴美術館90周年記念展」を見に行きました。自宅から歩いて行ける距離ですが、約30年ぶりの再訪です。その後、フラフラと散歩しながら阪急御影にある「西村屋 和楽」で昼食です。 概ね満席ですが静かな雰囲気のお店です。さすがは御影マダム御用達。本店はズワイガニで有名な城崎のホテル西村屋です。まだ行ったことないけど。

〇夏野菜とローストビーフ重御膳(3980円)
240604西村屋和楽1
この店のお薦めランチでしょうか。
和菜:海老・鴨・鰯の金胡麻和え 他…。一品毎に丁寧に調理されているのがわかります。二種小鉢:牛蒡金平・酢の物。少しずつ多くの素材が使われています。煮物:瓜・茄子・などの冷製に柚子風味ジュレかけ。ひんやりとした風が吹き抜けます。お造り:鮮度の良い鯛です。お味噌汁:豆腐・薄揚げ・手毬麩・ナメコと賑やかな顔ぶれ。香の物:大根とその葉っぱ。
メインはローストビーフ重です。五種の夏野菜とマヨネーズ・卵黄で飾られています。せっかくのローストビーフが柔らかいのに少し筋っぽかったのが残念。

〇昼膳(3300円)
240604西村屋和楽2
お手軽ランチでしょうか、それでも副菜類はほぼ上記と同じです。
主菜は鱧と舞茸の天ぷらです。賑わいは殆ど変わりません。
天ぷらはさすがに熱々です。ご飯は少し柔らか目で、別にお櫃で出されます。

〇お茶と甘味
240604西村屋和楽3
食後、別の折敷で出されます。お茶は4種類から選べ、僕は「抹茶入り 雁金」妻は「熱湯玉露」です。どちらも一煎目は急須に入り、片口にはお代わり用の白湯が用意されていて、緩々と味わえます。
甘味は香と甘さが不思議な甘夏羊羹とスイカです。

これだけされると当初の「チト タカイナ!」感は何処へやら。
素晴らしい青銅器展と和食を楽しんだ優雅な一日でした。
やはり帰って昼寝です。

                        哲
【編集後記】
 白鶴美術館は玄関から入口まで巨大な御影石で設えられた見事な
アプローチです。が、90年の歴史には身体障碍者への配慮は無かったようです。幅広の通路の入口にしか手摺がなく足腰の弱った僕には、不安でした。
 鑑賞後、一階奥のトイレを拝借、由緒ある和式便器と縦長の小用便器です。小用に向いチョロチョロと放尿すれば、少し遅れて静かにピチャン ピチョンと水琴窟の響きが聞こえて来るではありませんか。終了後に水洗の水を流しても…。設立時からの企みか、旧さ故の設備の傷みか、前者とすれば凄いぜ。

 5/31(金)の夜は4月に退職した後輩の慰労会で「TRATTORIA enne(トラットリア エンネ)」に集合しました。慰労会といってもオッサン(爺さん)二人のささやかなもんです。やはり予約してよかった、すぐに満席です。
先ずはスプマンテで乾杯、ゆっくりメニューを眺めます。

〇兵庫ヒイカとブロッコリーの冷製白ワイン煮(880
〇生ハムとイチゴ ルッコラセルバチカのサラダ(1500円)
240531エンネ7
・イカはプツッと小気味よく弾け、玉葱はシャリッと響き、ワインがス~ッと喉を流れゆく。お祭りの第二部が始まります。
・ルッコラセルバチカは胡麻の風味とピリッと辛みのあるリーフです。
苺の甘さ、生ハムの塩味、トマトの酸味で口の中はお祭り騒ぎじゃ。

〇イタリア産サマーポルチーニの炭火焼き(2000円)
〇信州産グリーンアスパラのビスマルク(1300円)

240531エンネ8
・こんな立派なしかも走りのポルチーニは初めてです。典型的な茸の姿で上品な香りがし、思った以上にジューシーです。
ビスマルクはあの鉄血宰相で目玉焼きが大好物であったのが由来。
丁寧に皮を剥いたアスパラガスをソテー、目玉焼きにナイフを入れると黄身がトロリです。チーズの塩味は彼の剛腕さを連想させます。


〇島根産ヒラメのアクアパツッア(2800円)
240531エンネ9
どでかい平目の切り身が登場、浅利も大粒です。オリーブ油と塩だけの調味ですが平目と浅利の出汁で見事な仕上がりです。フワッとした身と皮の旨味、少しのトマトの酸味はワインを忘れさせます。

○デザートとエスプレッソ
240531エンネ10

白ワインに合うもんばかりとなり3種の白ワイン、仕上げにグラッパ、ビールをそれぞれ浴びました。前回訪問時に遅くまでのんでしまった記憶が蘇り、かろうじて堪えました。今夜はしめて2万円でお釣りがチャリンです。安ッ!と思ったけど酒のアテばっかりでパスタや肉を忘れてました。相棒は年齢が近く、部署も同じだけあって昔話、反省ばっかりのおもろいひと時でした。またやりたいもんです。
                         哲

 梅雨入り前の5/24の快晴ランチは古い友人4人で「香港海鮮料理 椰林(ヤーリン)」を訪問しました。ここは昔何度か行った店です。客席は多く宴会向けといえます。この日は平日の13:00集合ですが全体の半分以上が埋まり人気はまだ高そうです。
「店長おすすめコース(5500円)」にしました。

○前菜盛合わせ
240525ヤーリン1
 刺身・焼き豚・蒸し海老・鴨スモーク・白身魚の揚げ物・クラゲ入りサラダ、パセリと蘭の花が綺麗ですが手を出すのはやめました、きっと飾りでしょう。

○小籠包 ○海鮮入りとろみスープ
240525ヤーリン2
 小籠包は人参が敷いてあり目を惹きます、もう少し汁だくの小籠包だと良かった。
 単純な卵スープかと思えば、蟹・卵黄・シラス・イカ・海老などが入った豪華版。トッピングのパクチーがいいアクセント。

○鮑の旨煮
240525ヤーリン4
 小ぶりな鮑ですが丸ごと一個、柔らかいけど噛み応えあり。付け合せは青梗菜の方がお洒落なのに。

○帆立のガーリック蒸し ○特製チャーハン
240525ヤーリン3
 大ぶりの帆立が二つ、熱々でニンニクの香りに包まれています。スープには春雨が仕込まれご飯が欲しいところ。
 チャーハンは可愛い土鍋にフンワリとよそってあります。海老・イカ・焼き豚・玉子・葱…、久しぶりの香油の味わいです。

○デザート
240525ヤーリン5
 揚げ胡麻団子はパリパリで中には甘い餡子が、フルーツが載ったのはココナツミルクですが下には杏仁豆腐がかくれています。前菜と同じパセリと蘭の花が目を惹きますが手は出ませんでした。

 どの料理も一味違うセンスの良い仕上がりで御影界隈のマダムには人気があるようです。ドリンクはビール・角ハイ・烏龍茶・仕上げのジャスミンティーと大人しく済ませました。四名で〆て30850円也。外は夏の昼です、まっすぐ帰路につきました。さあ帰ってひと眠りじゃ。
  
                          哲

  5/14(火)の夜に再び「ビストロ ヒマワリ」 にやってまいりました。最近来たばかりですが 理由は「腹ペコ通信」の500号を飾るのに相応しいと思ったからです。僕が一番最初に落書きみたいな絵を描いたのがこの店です。
6200円のコースを選びました。さてどんなお料理を出してくれるでしょうか。

○自家製スモークサーモンのサラダ
240514ヒマワリ5 
 手間を掛けてスモークされたサーモンは淡いピンクで微かに薫香が残ります。トッピングは玉葱スライスとトマト、レモンを絞ります。

○有機野菜の盛合せ
240514ヒマワリ6
 トマトと空豆・米粉のキッシュにニンニクの花菜・竹の子マリネ・ズッキーニのビネガー煮込み どれも丁寧な仕上げです。いつのパンも出ます。

○魚のコンソメ(絵はありません)
 目鰺(マアジより目がでかく味も少し濃い)と人参・玉葱・青ネギ。人参が驚くほど甘く、青ネギは一際新鮮。

○泉南の漁港直送の天然鯛のソテー パセリのバターソース
240514ヒマワリ7
 皮パリッ、身がフワッにパセリの微妙な香り。付け合せは甘い人参・玉葱グリル・じゃがいもが控えめに。

○滋賀県産近江鴨のロースステーキ(+800円)
240514ヒマワリ8 
 いつもより少し多めの鴨に蕪に似たルタバガ(セイヨウアブラナ)が添えてあります。絵から分かります?ス~ッと鼻に抜ける鴨肉の微妙な香りを。

○ニュージーランド産自然牧草牛のヘレステーキ 赤ワインソース(+1000円)
240514ヒマワリ9
 肉の芯にはうっすらと血が残る焼き加減。ソースにはミカンの皮・クルミ・アンチョビが複雑な味わいを醸します。こんな組合せはシェフならではの発想です。パンで見事にさらえました。

○デザート コーヒーセット(+800円)
240514ヒマワリ10
・ニューヨーク風チーズケーキ 
 リンゴ・スライスアーモンド・レーズンがシンプルなケーキを華やかにします。
・ガトーショコラ バニラアイスとバナナ添え
 グルテンフリーさを感じさせない濃厚なケーキ。溶けかけたバニラアイスとバナナの味が一層ケーキを盛り立てます。

食材はすべてオーガニックです。個々の味わいが印象的に舌に刻まれました、さすがシェフの腕前です。この夜はビールと白ワイン、お肉の時には赤ワイン頼むの忘れた位で、妻は自家製ジンジャーエールとペリエに酔ってます。なんだかんだの追加も含めて16690円。今夜はまっすぐ帰ります。
                     
                        哲
【編集後記】
腹ペコ通信はこれで通算500号となりました。その内「ビストロ ヒマワリ」は2015年7月を最初に19回の掲載となります。この店の絵だけの枚数にすると200枚近くになろうかと思います。つたない絵をお店に飾っていただいて誠にありがとうございます。
年に一度位の訪問ですがこれからもよろしくお願いいたします。

 5/04は「子供の日」のお祝いで奈良の橿原神宮に親族一同が集結しました。可愛いおべべの孫二人も加えると総勢10名です。予報では28度でまさに初夏です。森からは今季初めての蝉の声も聞こえてきます。
早々にお祓いと撮影を終え食事会場の「四季の味 壷井」に入りました。 「幹線沿いの、大きな建物、広い駐車場」という今まで学習した気まずい例がよぎります。救いは簡素な暖簾が迎えてくれたことで、ほっとします。
すでにコース料理が注文されていて、順次運ばれてきます。

最初の絵①は
240504壷井1
・小鉢三種
 
 竹の子煮・蛍烏賊とワカメ酢味噌:ほうれん草胡麻和え
 順当な滑り出しでどれも丁寧な仕上がりです。
・刺身
 海老・サーモン・マグロ・鯛・平目と一切れずつが盛付られていま
 す。このあたりから「むむっ、やるやんか」と感じ始めました。
・寄せ小鍋
 
牛肉・鮭・蟹・海老・白菜・えのき茸・水菜です。牛肉は思いのほ
 か多く、味も濃く、他の具材とええ出汁が出てました。

②の絵は
240504壷井2
・茶碗蒸し
 
表面のあんに飾られた少しの山葵は思いがけず心地良い刺激です。
 中の海老はきちんと背ワタを取り除いてあります
・カニの酢の物
 小ぶりのずわい蟹の身を食べ易く並べて、レモン添え。
・林檎のグラタン
 初めて出会ったグラタンです。上部の蓋は生で齧り、器の身はくり抜
 かれチーズ焼きに、食べられなかったのは軸だけという優れもん。

③の絵は
240504壷井3
・鮑と和牛の焼き物
 
肝付蒸し鮑・牛肉・ズッキーニ・しめじ・南瓜を舟形鉄器で焼きま
 す。鮑は柔かくて肉はジューシーでお見事!丁寧に仕事してはるわ。

④の絵は
240504壷井4
・天ぷら
 カニ爪・海老・竹の子・グリーンアスパラ。特にスライスされたアス
 パラ天旨し。

最後の⑤の絵が
240504壷井5
・食事一式と・デザートです。
 もう食えんと思ったが…。干し椎茸・薄揚げ・牛蒡・枝豆の混ぜご飯、 こいつは炊込みご飯と違って素材の味がハッキリと主張しとる。
デザートは少し固めのプリンにはカラメルソースと生クリームを添えて。紅茶かコーヒーも付いてます。

炎天下の事を考えて僕はビール中グラスのみでしたが帰りはぐったり。
もう食べれませんと言いながら、自宅で夕方ひと眠り後、柿の葉寿司で仕上げです。お店のリーフレットでは@10000円位か?この「四季の味 壷井」恐るべし。
なかなか親族一同が集まる機会は少なく、前回の静岡での食事会も楽しく美味しく 過ごせました。幹事の方、ご苦労さまでした、今度は神戸かな。
                             哲

このページのトップヘ