神戸発 腹ペコ通信

神戸を中心に、血糖値と財布の許す限り食べ散らかした日々。ほぼ日曜の朝発行。

 入道雲の空、7/15(火)のランチは妻と一緒に阪急御影「 御影洋食  一平」に行きました。老舗のグリル一平とは違いワンランク上を目指しているとシェフから聞きましたが、メニューも接客もワンランクどころかツーランク上の別世界。直近6月にオープンした新業態の店は明るく落ち着いた内装です。お客さんはご年配の方が多いようで、平日の昼は御影マダムとムッシュで一杯。まさに「御影洋食」の冠が意気込みを示しています。厨房の見渡せるカウンターに座り、妻はランチセットから「彩美牛のヘレビーフカツレツ」(150g 4900円)を、僕は「仙台牛のビーフシチュー」(4200円)を選びシェアします。 

  ○ランチセットの本日のスープ、サラダ、パンかライスがでます。
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・やや濃い目のミネストローネ、酸味が印象的。パンはバゲットです。
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・サラダは兵庫県産野菜を主に巨峰のドレッシングとチーズが掛けてあります。フレッシュパイナップルがアクセントで菊の花びらが彩りです。微かに巨峰の香が鼻先に届きます。

○彩美牛のヘレビーフカツレツ
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・たっぷりのデミグラスソースに抱かれてカツは横たわってます。切り口からは見事な肉の色が、そして柔らかさはこの上なし。さほど衣や油は感じませんが口いっぱいに肉の旨味が響きます。付け合せは温かいマッシュポテトで「ソースと混ぜて肉に合わせてどうぞ」とアドバイスを頂きました。クレソンは何年ぶりでしょう、ほろ苦さが新鮮です。

○仙台牛のビーフシチュー
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・無造作にゴロンと転がる肉塊が三つ、じっと僕を見つめています。「さあ、かかってらっしゃい!」の声が聞こえるようです。肉は思ったより締まっていてカトラリーを受け止めます。ソースには微かな甘さが残ります。付け合せは同じでシンプルなのが嬉しいです。

○デザートセット(+1000円 コーヒーとクレームブリュレ)
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・アイスコーヒーを頼みました。クレームブリュレのパリパリ感を楽しみながら手が止まりません。お皿を舐めそうな気がして「ハッ!」となります。

 この日のランチは昼酒なしで〆て11100円で、やはりツーランク上の価格ですが十分満足納得です。「洋食」は世界に誇れる準和食ですからインバウンドに見つかったら大変です。予約優先ですので行列は殆ど見当たりませんが、キッチリ混んでます。夜のメニューは単品中心ですがサイドメニューも豊かです。
 ふと見れば傍のマダムの海老フライのなんと美しいことよ、タルタルソースがたっぷり! これでまた御影・住吉近辺から離れそうになくなりました。次はいつかな?                            哲
【編集後記】
 普通の洋食屋さんではライスは必ず平皿で出てきます。ご飯も洋食になると「ライス」やからかと思ってました。「 御影洋食  一平」では隣の席のムッシュには小ぶりのお茶碗でサービスされていました。お箸で実に食べ易そうに召し上がっているではありませんか。僕の洋食屋史上初めての「目から皿」の出来事でした。

 夕方でも炎暑の7/02(水)は11月以来の「猫头鷹(マオトーイン)」です。今回は遅ればせながら後輩たちの昇格のお祝いで女性含め4名が集まりました。メニューを選ぶのに悩みますのでお任せのコースにしています。若い人達に今からこの店の実力を思い知らせてあげよう、フッフッフッ…。

①前菜盛合わせ
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 ・ズラリと並んだのは上段左から「和歌山マグロと徳島ワニコチ 薬味ソース」「丹波無農薬さんぜん茄子と自家製XO醤」「神戸ポークの茹で豚バラとマクワ瓜 紅油ソース」、下段左に移って「三種唐辛子に着けたピリ辛胡瓜」「トマトの山査子酒漬け」「四川山椒黍砂糖のカシューナッツ」「台湾皮蛋と湯葉豆腐」。みんな話に夢中になり始めそれぞれの凄さにまだ気付いてないようです。

②フレッシュホワイトコーンスープ  ③岐阜鮎の春巻き
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・スープのトッピングは徳島紫雲丹です。コーンの甘さに雲丹のコクが際立ちます。
・鮎丸ごとの春巻き!その肝のソースは小豆とブレンドされてます。なんという組み合わせの妙、ご主人の発想に最初の脱帽です。

④徳島鱧焼売
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・小さな蒸篭にチョコンと入り、上の鱧はキラキラ輝いています。ベースの焼売は花巻白金豚ロース使用で食べ応え十分、可愛い器のソースには葱と桃の身が入って華やかな香りがします。二度目の脱帽!

⑤六甲姫牛ランプの黒胡椒炒め
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・上に飾ってあるのは無農薬ズッキーニですがイタリアファローネオリーブとシチリア島レモンのオリーブオイルで和えてあります。肉の香ばしさとズッキーニの爽やかさが見事です。こうなりゃイタリアンやね、三度目の脱帽!

⑥つる紫と青森ニンニク炒め 
⑦徳島サザエの烏龍茶餡かけ炒飯 台湾カラスミがけ
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・ほっと落ち着ける一皿、添えてあるオイスターソースと混ざると徐々に味が変化して行きます。
・トッピングは烏龍茶葉で、パリパリした食感と香です。濃い緑のソースはサザエの肝ソースです。カラスミも張り切って主張しています。時折サザエの身が口の中を走り、まるでオーケストラのフィナーレや。四度目の脱帽。

⑧自家製デザート ⑨自家製杏仁豆腐
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・今日のデザートは「岩手山芋と甜菜糖のアイスクリーム」やて、トロミと粘りを感じますが山芋アイスって想像出来ます?さらにレモンバジルのソルベとチェコ産無添加蜂蜜とブルーベリーソース添え。五度目の脱帽!
・この店の杏仁豆腐を是非若い人達に食べさせたくてコースに追加注文。ハーフサイズなので「半人豆腐」と若い人は宣もうた。拍手パチパチ!

 お酒はビールに始まり、紹興酒、カクテル、ウイスキーと上品にかつ十分嗜みました。それでもお会計は全部で34480円、お会計に最後の脱帽、安いもんです。薬膳中華を標榜しながらもヨーロッパの素材も組入れるシェフの発想の柔軟さに全員で敬意を表しました。また来ます、ご馳走様でした。

                                 哲

 梅雨の筈の6/20(金)は朝から酷暑の妻と一緒に甲子園の某ギャラリーまで知人の絵を見に行ってきました。その帰りがお昼時で阪神御影の「鮨 こはだ」に寄りました。改装後半年くらいの新しい店で、幾つかのチェーン店のようです。妻はランチの彩にぎり、僕は彩ちらしを、ついでに鱧天ぷらそうめんを頼みました。寿司が回転していない分だけ少しだけ高そうなメニューです。

○彩 にぎり (赤出汁付き 1980円)
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・上の左より中とろ・烏賊・こはだ・海老・たこ・さば・サーモン・かます昆布〆と8貫がずらり。ネタはただの刺身でなく一手間かかっていますし、一品毎に冊から切り出して握ってくれます。赤出汁もいい具合の加減です。

○彩 ちらし (赤出汁付き 1980円)
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・典型的な賑やかさ。イクラ・とろ・赤身・はまち・たこ・いか・海老・玉子…。酢飯の量も多く結構お腹がふくれます。酢飯はわずかに赤酢が混ざっており、具材は丁寧に刻まれてます。

○鱧天ぷらそうめん (1320円)
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・鱧天ぷらの衣はおかきのような香ばしさがします。板前さんに聞けば「二度揚げしてます」とのこと、成る程ネ。揚げ色は薄かったけどね。素麺は普通でしたが汁はアッサリ目で刻みネギが見事な細かさです。

この店は二度目ですが二回とも酷暑でした。以前も席に着くなり「冷たい水」が出たのを覚えてます。寿司屋でいきなり水かと思いましたが暑さへの思いやりでしょう、冷やした麦茶なら満点です。〆には熱いお茶が出て来て安心しました。今度は涼しい時期に行ってみよう。アテメニューもありこれからもお手軽に使えそうです。
                          哲

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