神戸発 腹ペコ通信

神戸を中心に、血糖値と財布の許す限り食べ散らかした日々。ほぼ日曜の朝発行。

 沖縄より早く梅雨入りとなった5/16(金)に3か月振りに東山商店街にやって来ました。前回は店休日だった「ミカヤ洋食堂」訪問のためです。この店はまだ開店1年余りの新顔です。ベテランと思しき女性2名が厨房もフロアも仕切るこじんまりとした店です。東山商店街は最近では洋食店も増え、激戦地となりました。2席のテーブルが4卓とカウンターが3席程のコンパクトさですが本通りより一筋離れていますので市場のざわめきは響きません。
さて、どれどれ…と。

○妻はミカヤセットB (1400円)
250516ミカヤ1
・典型的な洋食屋さんんのセットです。ハンバーグ・チキンカツ・ロースハムにケチャップのパスタ・胡瓜・トマト・キャベツが一皿に。ソースはサラリとしたトマトよりの味です。

○僕はミカヤセットC (1400円)
250516ミカヤ2
・Bセットのハンバーグが海老フライに変わったものです。オムライスか海老フライカレーにしようかと悩みましたがコレにしました。タップリのタルタルが嬉しいところです。両方共ご飯と味噌汁が付いてます。

 海老フライとチキンカツとでパン粉を変えているのでしょうか、海老フライの衣が上顎にチクチクしていたを覚えています。チキンカツは胸肉を叩いたのか柔らかく食べ易いです。両者とも忖度なしに評価すれば「普通」のおいしさです。まだまだ洋食の匂いが店に着いていません。噂では女性シェフは「洋食の赤ちゃん」で修業なさったとのこと。明るい店内、小さな4ツのテーブルに可愛い白いトルコ桔梗が飾られていたのが心に残ります。
                         哲                              【編集後記】
今回はいつもより驚異的に行列が少なかったから初めて焼きスルメの店「おかやん」で品(100g? 1000円)を買うことができました。家でつまむと「こんなもんか」でしたが4日目には癖になっていました。ちょうど無くなったころです。次回は2-3袋買っておこう! 

 GW明けの5/10(土)は昼食を素麺で軽く済ませ、16:00開店の「食堂 丸山」に向いました。ここは最近妻が友人と飲み会を行ったお薦めの店です。すぐ近くは「隈病院」です。まことに素直な店名ですが実質は居酒屋です。大将の「旨いもんをいっぱい喰ってくれ」という思いが「食堂」なのでしょう。新規開店してまだ間もないようで、ピカピカの店は開店と同時に八割が埋まる人気です。白い暖簾のシンプルなシンボルマークが印象的です。
 数多くのメニューからランダムに頼んで行きます。

「お通し」「鰹の藁焼き」(1300円)
250510食堂丸山1
お通しは太もずくです。何と優しい酢の加減でしょう。咳き込み易い僕でもむせる事なくスルリと喉奥に消えました。
・鰹は焼いたばかりのようで温かさがいい印象です。大ぶりな切り身にも好感が持てます。塩でいただきました。

「泉州水茄子糠漬け」(490円)と「焼きそら豆」(590円)
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水茄子は初物です。糠の香は控え目で、ちゃんと手で裂かれています。醤油は付けずです。
・焦げ目は控えめですが熱々の莢から熱々の空豆、あの青臭さが堪りません。

「牛すじ蒟蒻煮込み」(850円)と「バイ貝旨煮」(590円)
250510食堂丸山3
牛すじの見た目はでかいが、軽く噛み切れる柔らかさ。しかも盛りもいい。脂濃さの無いスッキリした味付はこの店の特徴です。
バイ貝を爪楊枝でほじくるとツルンとワタまで出てくる気持ちよさ。出汁まで啜ります。

「鯛の子」(650円)と「若竹煮」(980円)
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・どちらもいうことありません。出汁の加減が見事です。竹の子は小気味よい歯触りで若芽も惜しみなく入ってます。やはり「食堂」のネーミングが効いてます。

「富山蛍烏賊と春野菜の天ぷら」(1300円)
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・蛍烏賊の天婦羅は初めてです。想像以上に柔らかく下足の弾力に驚きです。脇役は蓮根・舞茸・隠元・スナップ豌豆で春野菜が品切なのは残念。それでも十分90点!(春野菜を切らしてるのは事前に大将が堪忍とゆうとった)

 本夕は妻も調子よく(このごろ肝臓の数値がよくなってます)ビール・日本酒・焼酎とお召になって二人で〆て12680円! バンザーイ バンザーイ! 帰りは三宮のいつものバーでバンザーイ!
この店とは長い付き合いになりそうです。もうちょっと東に来てもらえんやろか。

                              哲
【編集後記】
妻の調子がとても好調です。でも家では飲まないと自主ルールを作ったようで、立派なノンアルビール評論家になりました。いや、ワインを少しずつ味見するふりして…。僕は酒量が減りました、ワイン半本で精一杯、ナイトキャップも控えてます。お互い自重せなあかんなぁ~。お互いにええ歳になりました、大事にしょうな。

  この「 味噌屋 法橋(ほっきょう) 」は僕ら夫婦が食べ歩きを始めたころから追っかけをしていたシェフの4回めの新店舗です。最初はJR住吉の南でしたが、その後、三宮経由で春日野道に転進です。その間もずっと変わらず反骨精神を保ち、高いばかりの高級中華に反発して実質的な旨い中華を提供されてます。ランチ中心ですが夜は予約1組だけ(@5000~8000円)受けてます。4/21の夜は長男も加わり3名で訪問しました。太字のみ絵にしています。
さて、どれどれと…。

①おつまみ2品とよだれ鶏 
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・おつまみは「ゴーヤの酢漬け」「くるみのあめ炊き」です。ゴーヤに残る僅かな苦味と飴炊きの優しい甘さ、この2品の取り合せから見事に計算されてます。
「よだれ鶏」には醤油タレが掛かっています。砕いたピーナッツがアクセントです。

②ハリイカと明石鯛の刺身(絵は割愛)
・サラダに刺身が載った中華風お刺身に最初に出会ったのは1978年です。あれから47年、やっぱり旨いなぁ~。よーく混ぜれば新鮮さが一際強調されます。
・普段はパクチーが振ってありますが、長男が苦手なもんで別添えです。(以降もそうです)

③マグロの和え物 和牛と筍の炒め物
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・マグロはアボカド・新玉葱・赤玉葱・スプラウトと混ぜると口中が楽しくなります。パクチーもええ仕事しよります。
・薄切りの和牛とゴロリの筍も口中調理が楽しめます、特に筍の香が後を引きます。

④千葉の蛤の蒸し物 紹興酒
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・でかい!巨大蛤!控え目にチンゲン菜とアスパラが寄り添っています。
・普通の紹興酒です。本日も妻は機嫌よく飲んでます。

⑤黒メバルの蒸し物
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・久振りの黒メバル、蒸してあるので甘くない。スナップ豌豆と白髪ねぎがお洒落です。 身離れ良く、頭もしゃぶり尽くしました。

⑥神戸ポークのスパイシースペアリブ 海鮮炒飯

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・見た目より辛くなくタレと良く絡むスペアリブ。圧力釜でヤッテ、仕上げは揚げてます。手間な仕事ぶりです。
海鮮炒飯は海老・シラス・鯛のほぐし身に何と焼穴子の刻み。特に穴子の香ばしさと海老のプリプリ感にビックリしました。炒飯に焼き穴子の組合せは初めてです。

⑦杏仁豆腐 (絵は割愛) 
・この店で約20年前に食べた杏仁豆腐の滑らかさが蘇ります。さらに愛玉子(オーギョーチー:透明ゼリー)が加わって進化しています。

 夜は(狭いので)一組しか予約できませんからゆっくり寛げます。ワンオペですので大将ともお話できます。3人でビール・紹興酒・ハイボール、で〆て18500円、あ~楽しかった、腹一杯や。お店を出ると客を降ろしたタクシーがすぐに目の前に来たので思わず手を挙げてしまいました。痛い出費やけどやっぱり楽です。大将は昔通りの丁寧な味で安心しました。次はいつにしよう。
                           哲
【編集後記】
店の名「味噌屋 法橋」の「味噌屋」は、昔に大将が故郷へ帰った時に飲んだ母の味噌汁が忘れられず、こんな味噌の味を大切にしようと心に誓ったことに因みます。まことに心打たれる話ではありませんか。そんな大将の味は保証しますが、母の味噌は販売しておりません。

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